メル友探しの流れを説明しましたが
本格的に探す前に歴史を紐解いてみましょう。
メル友の歴史はとても長いです。メル友のルーツは「文通」です。
文通は若者向け雑誌に「文通仲間募集」として、自分の趣味や人柄などを公開し、今では考えら
れないことに、自宅の住所を堂々とさらして文通仲間を募集していました。
文通の相手は遠方に住んでいることも多く、親しくなると、どちらかからともなく
「一度会いませんか」という話になって、自分の写真を送ったりもしたのです。
そして直筆の手紙が来るのを待ちわびて、来たら返事を書いて、
ひとつのメッセージ交換に1週間も10日もかかっていたわけです。
ケータイと出会い系の時代からじゃ考えられないぐらい原始的ですよね。もちろん写メ交換もないので どんな相手かみな想像を膨らませながら書いていたね。
男女間での文通は、実家暮らしをしていれば、当然親の目にも留まるので、そのドキドキ感がたまらないと懐かしがる人もいます。
大昔は、家に電話が無かったので、連絡手段は手紙だけでした。
少なくとも昭和40年代までは、そうした時代が長く続いたのです。メール人格への恋のように
手紙人格の恋も育まれました。
昭和50年代以降になって、急速に電話が普及し始めると、手紙と平行して電話も使われるようになりました。
この電話がまた、当時は一家に1台の固定電話が基 本でしたから、長電話は禁止。
電話に出るのはたいていが相手のお母さんで、本人に取り次いでもらうのに、また一苦労がありました。
手書きの良さが再評価されて、今でも普通のメールのほかに特別の思いを込めて手紙を書くというのも、
特に女性の間では評判が高いです。
文通サイトを利用する方法が中心となり、誰でも簡単に相手を探すことができるようになりました。
文通相手は老若男女問わず世界中に求めることができ、複数の人を相手にしていることも珍しくありません。
しかし、コミュニケーションの手段としてはあまりに非効率的で、やがて初歩的な電子メールの登場によって新しい世界が広がることになります。